野良猫が生まれては死にを繰り返し、
餌やりさんと近隣さんとでトラブルになっていたK現場。
市川市環境保全課と協働で、昨年1/14よりTNRを始め、
昨年2月頃、現場で偶然お会いした年配の方から
「野良猫に家庭菜園を荒らされ困っており、仕掛けを作り捕獲した猫を
成田の山奥に連れて行ったことがある」と驚愕のお話を伺いました。
特に悪びれた様子はなく、害獣駆除との認識と思われますが、
「それは愛護動物遺棄という犯罪になってしまいます。
野良猫は去勢不妊手術をすれば増えなくなり、そのうちいなくなりますので、
今度、捕まえた時にはこちらで手術を行いますので必ずご連絡下さい。」
と連絡先をお伝えしました。
1/22(金)夕方、その方から「猫を捕まえた」とのご連絡を頂き、
急遽捕獲器を持参し現場へ。
その方は元々お百姓さんなのか?害獣駆除の要領で?
ネットとザルで仕掛けを作り、釣り餌無しで捕獲したようです。
ネットで捕らえられた猫は麻袋に入れられ、蓋つきポリバケツの中におり、
その方が袋から捕獲器に移して下さいました。
4〜5歳位で丸々太っており、雄猫と思われます。
去年から狙いつつ、中々捕獲できずにいた猫に似ています。
去勢手術を行い、元いた場所に戻すのが本来のルールではあります。
が、またその方の畑にきてしまうとご迷惑であろうと思い、
お世話をしている方に事情を話し、家猫として飼って頂けないか?
交渉してみるとお伝えし、お預かりし、代表宅の通称「地域猫ICU」にて一泊。
その地域の猫達のお世話をされている方に連絡をしたところ、
「多分知っている猫だと思う。餌をあげてる時に引っ掻かれたことがある。
おとなしければ家に入れてもいいけど・・・先住猫がいるので・・・」
との事でした。お気持ちは良くわかります。
例え自分がお外でお世話をされている猫だとしても、
成猫である野良猫を家に入れるのは、容易ではありません。
病気持ちの可能性もありますし、人間に懐かない可能性もあります。
家の中で暴れた場合、手がつけられない可能性もありますし、
まして先住猫がいる場合、先住猫がストレスで体調を崩すことも有り得ます。
一度家に入れた猫を外に放したら、それこそ遺棄になってしまいますし、
例え懐かなかったとしても、病気だったとしても、お世話が大変だったとしても、
その猫の一生を面倒みるという覚悟が必要です。
1/23(土)いつもお世話になっているJUN動物病院さんにて去勢手術。
お外にリターンか、飼って頂けるか、まだ決まっておらず、
手術は どうぶつ基金さんの無料チケット にて行い、右耳にV字カットを入れました。
家猫にして頂けた場合の事も考え、爪切り、ウィルス検査、ワクチン等も行い、
こちらの費用は積立募金より捻出させて頂きました。
4〜5歳のオス、体重は5.5kg、肥満です・・・😅
ウィルス検査は陰性。良かった。
お世話されている方にお伝えしたところ
「雨だし、夜は雪になるかもしれないし、外に放すのは可哀想。
もし又捕まってしまったら、今度はどこか遠くに捨てられてしまうかもしれないし、
それでは可哀想すぎるのでうちで飼います。」と決心して下さいました。
本当に助かります。ありがとうございます。
夕方、病院へお迎え。
術後の茶白くんと野良猫保護グッズ一式
(ケージ、トイレ、砂、水入れ、餌皿、ペットシーツ、寝床となるダンボール箱、
肥満猫の用の餌等)を持参し、飼って下さることになった方のご自宅へ。
先住猫ちゃんたちは「何事かっ?!」と、一斉に散っていきました。
居間にケージを設置し、
移動を試みるもキャリーから出る気配、全く無し💧
仕方なくキャリーの扉を外し、キャリー毎ケージの中へ。
茶白くん、無事家猫として猫生を全うできますように🙏
先住猫ちゃんたちも無事でありますように🙏
捕獲して下さった方には電話で経緯をお伝えしました。
「家で飼ってくれるなら良かった。お世話になりました。有難う。」
との事でしたので、
「地域猫活動等に関する書類をポストに入れておきますのでご覧下さい。」
とお伝えし、帰り道ポストに入れて参りました。
今回はお世話をされていた方が覚悟を決め、家猫として飼って下さることになり、
結果として上手くいきましたが、こういった事例は多々あると思います。
野良猫が生息しているのは誰のせいでもありません。
(強いていえば未手術の猫を最初に捨てた人間)
しかし、糞尿や畑を荒らされる等の被害に遭われている方にとっては憎き存在であり、
いのししや鹿等は害獣として駆除が認められているので、
(これも元を正せば人間が環境破壊をしたせいではありますが)
野良猫も駆除していいと思われている方が存在するという現実。
以前、別の現場で
「野良猫の存在自体が迷惑だから、全部お前たちが連れて行け!!」と
言われたこともあります。
ただシェルター等の運営には莫大な経費がかかるため、
いちボランティアチームで全てを保護することは不可能です。
又、既存のシェルター等に成猫の保護をお願いするとしたら、
年間の経費として約¥16万、一生涯となると¥200万以上の費用をお支払いせねばならず、
現実的ではありません。
猫は縄張りを守る習性がある為、手術済の猫を元いた場所にリリースすることは、
よその地域からの未手術猫の侵入を防ぐ効果があり、その地域に生息している猫達が全て
去勢不妊手術済猫となれば繁殖で増えることはなく、
大体4年位でいなくなると考えられており、
環境省も各自治体も地域猫活動を推奨しております。
被害に遭われていらっしゃる方には大変恐縮ではございますが、
それまで今しばらくご辛抱頂けたらと切に願います。
人間と動物が共存していく為には、どうしたらいいのか?
全ての人々が考え行動すべき課題だなと思います。
2016年の活動開始より中山ねこ家がTNRした猫は169匹になりました
中山ねこ家はただの「地域猫活動ボランティアグループ」であり、
シェルター等の保護施設をもっている訳でもなく、NPO法人でもなく、
一般市民の方々となんら変わらない普通の人間の集まりです。不幸な環境生まれの猫たちがいなくなるように、
又、野良猫に関わる人間トラブルが少しでも減るように
との想いでただただ活動しております。
*去勢不妊手術代等、活動の為の募金にご協力を頂けましたら、本当に有難いです。
ゆうちょ銀行
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口座名 ナカヤマネコヤ
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